すっぽんの語源

すっぽんといえば、強壮作用のある食べ物として有名ですが、日本でも、中国でも、昔から親しまれていた食べ物でした。

「すっぽん」という言葉の語源は確かではありませんが、『スッポンの名は飛び込んだ時に付け』という川柳があることから、すっぽんが川に飛び込んだ音を名前にしたのではないかといわれています。

また、水の中から出没するので、このシュツボツがなまって、スッポンになったという説もあります。

中国ではこのほか、団魚(トワンユイ)、甲亀(チャコイ)と呼ばれています。日本で、すっぽんの別名をマルといいますが、これは姿かたちから、また、この中国の団魚から付けられた名だそうです。

すっぽんはどんな生き物?

すっぽんは「爬虫網カメ目スッポン科」に属するカメの総称です。甲羅の長さは20~40センチが普通で、大きなものでは50~80センチにもなります。

すっぽんと普通のカメとの違いは、背中の甲羅(背甲)にあります。すっぽんは背甲が丸く、平たく、柔骨でできているので、柔らかいのです。

背甲には、ほかのカメに見られるような六角形のうろこの板がありません。腹甲も平たく、背甲と同じように柔らかくなっています。

首が長いのも特徴で、背甲の長さくらい伸びます。

口先は柔らかくチューブのように突き出しています。口には歯はありません。しかしペンチのようなアゴをもっていて、「スッポンがくいついたら離さない」というのは、このアゴにはさまれることをいいます。

すっぽんのオスとメスでは、体重は平均1キロと変わりませんが、甲羅の長さは、メスが平均19センチ、オスが25センチで、メスの方が太っているように見えます。

そのほかの特徴は、メスは尾が短く、甲羅は丸に近い形をしています。オスは尾が長く、甲羅は楕円形をしています。

すっぽんの習性

昔から「すっぽんに噛みつかれたら雷が鳴るまで放さない」とか「オス牛が子どもを産むまで放さない」といわれていますが、すっぽんはそんなに恐い生き物なのでしょうか。

すっぽんには先ほども述べましたように、歯がない代わりに鋭いアゴがあり、これに挟まれ無理に離そうとすると、指先などを食いちぎられる恐れがあります。

すっぽんは性格的にはとても臆病で警戒心が強いのですが、陸上では自己防衛本能から、攻撃的になることがあります。もしすっぽんに指を噛みつかれることがあったら、すっぽんごと水に入れればすぐに手を離します。

すっぽんはとても臆病なので、人前でエサを食べないほどです。ちょっとの物音でもすぐに水中へ逃げます。水中では、他のカメよりも長時間生活することができます。

近頃は少なくなりましたが、天然のすっぽんは、川、湖、沼地などに生息し、ときどき水面に出て空気を吸ったり、岩や石の上で休息します。

水温が15度以下になると、水底の泥の中にもぐって冬眠してしまいます。ですので、10月から4~5月ごろまでは冬眠していることになります。

冬眠から覚める4~5月ごろに交尾期があり、6月上旬から8月下旬ごろに産卵します。産卵は陸上で行われ、メスのすっぽんは、後ろ足で、産卵床を砂にほり、その間2~5段の層をつくって産みます。産卵が終わると、砂をかぶせ、卵があることがわからないようにしておきます。

天然のすっぽん

昔から「ツルは千年、カメは万年」といわれるくらい長生きする動物ですが、天然スッポンの寿命は百年くらいといわれています。

すっぽんは主にアフリカ、アジア南部、東部、北アメリカに分布しています。特に、中国大陸には多く生息しています。

日本では関東以南の温かい地方に多く、九州の佐賀県、大分県、福岡県などが有名です。

しかし現在では天然のすっぽんを捕獲することはむずかしく、ほとんどは養殖されているものを、料理や加工品に使っています。

 

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